テクニカルガイド

監視画面をWebブラウザで表示する方法(RemoteApp編)

2021/02/01

概要
監視画面をWebブラウザで表示する方法として、Microsoft社の「RemoteApp」を利用する方法があります。
「RemoteApp」は、Windows Serverのリモートデスクトップサービスが提供する機能の1つで、ホスト側で実行されるアプリケーションの画面だけを転送してクライアントのデスクトップ上に表示・操作させる、アプリケーションの仮想化を実現する機能です。
この「RemoteApp」を利用することで、iPadやタブレット端末上で監視画面を表示する事が可能となります。

今回のガイドでは、企業内ネットワークで、iPadなどのWebブラウザからPanel Browserの画面を閲覧する環境を構築します。なお、固定IPやドメインは未取得の場合を想定しています。

準備するもの

  • 環境構築に必要なもの
    項目 内容
    OS Windows Server OS
    ハードウェア 上記OSが動作するパソコン
    ライセンス RDS CAL及びCAL
    パッケージ 使用予定の弊社製品
  • 今回の設定例での環境
    項目 設定
    OS Windows Server 2019
    パッケージ FA-Panel6 (64Bit版)
    IPアドレス 192.168.1.142
    マシン名 win-u7obuk13efi
    ドメイン名 ROBOTICSWARE
    ユーザ Administrator
    コレクション名 RoboticsCollection

サーバー設定の手順概要

  1. FA-Panelのインストール
    FA-Panel6をインストールしてください。Panel Serverを別端末で動作させる場合は、Panel BrowserのみのインストールでOKです。
  2. ドメインサービスの追加
    リモートデスクトップサービスを追加するためには、ドメインの参加が必要の為、ドメインサービスの追加方法を説明します。
  3. リモートデスクトップサービスの追加
    RemoteAppを公開するためには、リモートデスクトップサービスを追加する必要があります。
  4. アプリケーションの公開
    リモートデスクトップサービスから、公開するアプリケーションを追加します。
  5. パラメータの指定
    RemoteAppでPanel Browserを起動した段階で監視画面を自動的に展開したい場合は、パラメータを指定します。また、起動可能な上限(InstanceMax)をパラメータで指定します。
  6. ドメイン未取得の場合の追加設定
    リモートデスクトップサービスに接続する際に、本アプリケーションノートで例として登録したドメイン名「roboticsware.local」は、正式に取得したドメイン名ではない為、IPアドレスとの名前解決が出来ません。その為、クライアントデバイスからアクセス出来るIPアドレスに変更する手順を説明します。
  7. セッション切断時ログオフ設定
    セッション切断時にログオフは自動的に行われないため、ログオフする設定を行う必要があります。

接続編

  1. Windows端末からの接続
    Windowst端末からRemoteAppを使用して監視画面を表示する方法について説明します。
  2. タブレット(iPad)からの接続
    iPadからRemoteAppを使用して監視画面を表示する方法について説明します。
  3. タブレット(Android)からの接続
    Android端末からRemoteAppを使用して監視画面を表示する方法について説明します。
  4. Webブラウザからの接続
    RDWebClientの機能でMicrosoft EdgeやChromeなどのWEBブラウザ上から公開アプリケーションを表示する方法について説明します。

応用編

  1. 複数のプロジェクトを扱う
    複数のPanel Serverとダイレクトログインで接続を行う場合の設定方法について説明します。
  2. 複数端末からの操作設定
    同一ユーザが複数の端末からRemoteAppを行う場合の設定方法について説明します。
補足(注意事項)
  • ライセンスについて
    リモートデスクトップサービスを使用する場合、RDS CALが必要となります。また、クライアント からRD セッションホストに接続するために、CALが必要となります。 ライセンスの詳細はMicrosoft社にご確認ください。なお、ライセンス登録がない場合、RD セッションホストの役割を導入後から120日間の猶予期間が設けられています。そのため、120日間以内の検証目的の場合は、ライセンスは必要ありません。
    ※猶予期間については、2019/06時点のWindowsServer2019上でのものとなります。
  • 各種設定について
    本ドキュメントで紹介している方法はあくまで一例となります。OS側が提供する機能を使用するため、各機能の詳細についてはMicrosoft社にご確認ください。