タグのロギング集計設定(タグフィールドマスタ)

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タグのロギング集計設定(タグフィールドマスタ)

タグフィールドマスタについて

サマリアクションの重要なマスタファイルの1つに「タグフィールドマスタ」があります。タグフィールドマスタには、どのタグをロギング・集計の対象とするのかを定義します。

 

■タグのロギングと集計処理

 

サマリマスタについて」で説明したとおり、サンプルのサマリマスタでは、生データのロギング(RAW)、日報集計(DAY)、月報集計(MONTH)、年報集計(YEAR)の、標準的な集計処理が定義されています。

 

下図は、サマリアクションの標準的なロギング・集計処理の流れを表したものです。

 

p_rep_0095

 

1.まず、ロギングによって、タグの値を時系列の生データとして保存します(RAW)。

2.次に、日報集計では、RAWデータの時系列ログをもとに日報の集計が行われます(DAY)。この集計処理は毎時の時刻が変わるタイミングで自動的に行われます。

3.次に、月報集計では、DAYの日報データをもとに月報の集計が行われます(MONTH)。この集計処理は日が変わるタイミングで自動的に行われます。

4.最後に、年報集計として、MONTHの月報データをもとに年報の集計が行われます(YEAR)。この集計処理は月が変わるタイミングで自動的に行われます。

 

ここで重要なポイントとして、日報集計ではRAWデータをもとにタグフィールドマスタの[SummaryType1]列で指定した集計方法に従って集計が行われるのに対し、月報集計、年報集計では、DAYからMONTH、MONTHからYEARと、それぞれの集計対象の集計データをもとに、タグフィールドマスタの[SummaryType2]列で指定した集計方法に従って集計が行われるという点です。

 

 

 

■標準プロジェクトのタグフィールドマスタ

 

標準プロジェクトのサーバ設定ファイルには、あらかじめ「Summary」という名称のサマリアクションが登録されています。

 

上記の「Summary」アクションのタグフィールドマスタは、以下に格納されています。

 

(プロジェクトフォルダ)\server\summary\fieldmaster_tag.csv

 

タグフィールドマスタはCSV形式のテキストファイルであり、メモ帳などのテキストエディタやExcelなどのアプリケーションで自由に編集することができます。

 

 

タグフィールドマスタの編集要領

サンプルのタグフィールドマスタ「fieldmaster_tag.csv」をExcel等で開くと、以下のような内容が記述されています。

 

p_rep_0010

 

現状はサンプルデータが登録されています。実際にシステムを構築する際には、ロギング集計の対象とするタグ名、集計方法、日報に出力するヘッダの名称等を、実際の環境にあわせて編集してください。又、サンプルに含まれている不要なサンプルデータの行は削除してください。タグフィールドマスタの1行目はヘッダ行で、どの列に何のパラメータを記述するのかを定義します。そして、2行目以降に、どのタグをロギング・集計の対象とするのかを1行ずつ定義します。ここで記述する各行の定義のことを「フィールド」と呼び、Nameの列に定義した名称がフィールド名となります。

 

以下に、各パラメータの概要を説明します。詳細については、アクションリファレンスの「タグフィールドマスタ」を参照してください。

 

ヘッダ名

概要

[Name]

 

フィールド名を指定します。フィールド名は文字列で一意となるように指定します。

[Tag]

 

ロギング対象とするタグのタグパスを指定します。 例)U01.F01.T01

[Comment]

 

任意のコメントを指定することができます。

[DataType]

 

データの種類を指定します。この列には、ほとんどの場合「standard」を指定します。「standard」以外を指定する場面としては、力率を扱う場合に「powerfactor05」などと指定します。本パラメータの指定方法に関する詳細は、アクションリファレンスの「タグフィールドマスタ」を参照してください。

[TermOfValidity]

 

このパラメータは集計の時間単位を分けて処理したい場合に使用します。例えば、昼時間、夜時間などで集計を分けて行いたい場合などに使用します。使用しない場合はブランクとしておきます。

[DecimalNum1]

 

少数桁数を指定します。

[SummaryType1]

 

日報集計時の集計方法を指定します。例えば、「AVERAGE」と指定すると、集計時に期間内のデータの平均を求めます。

 

代表的なパラメータ)

AVERAGE:平均

TOTAL:合計

MAX:最大

MIN:最小

ADDINGCOUNT:積算カウンタ(積算リングカウンタ値から増分を求める)

ADDINGPULSE:積算パルス(期間内で、ONになった回数を求める)

 

hint

指定可能な集計方法については、アクションリファレンスの「タグフィールドマスタ」を参照してください。尚、SummaryType1に「ADDINGCOUNT」を指定すると、積算カウンタ値のログから増分値を算出することができます。ADDINGCOUNTを指定する場合には、必ず、SummaryParam1に積算のパラメータを設定してください。

 

[SummaryParam1]

 

SummaryType1で指定した集計方法により、必要に応じてパラメータを指定します。

 

hint

ADDINGCOUNTのSummaryParamに「IGNOREZERO」を指定することで、何らかの問題によって意図せぬ「0」がロギングされてしまった場合に、集計処理でゼロを無視することができます。これは、リングカウンタ値が実際にはまだ一周していないにもかかわらずログデータにゼロが含まれてしまうと、日報集計の際にカウンタが一周してしまったものと誤検知して誤った積算値が算出されてしまう問題を防ぐための設定です。ADDINGCOUNTを用いてリングカウンタから積算値を算出する場合は、本パラメータを指定する事を推奨します。その他、本パラメータの指定方法に関する詳細は、アクションリファレンスの「タグフィールドマスタ」を参照してください。

 

[SummaryType2]

 

月報、年報集計時の集計方法を指定します。ここで指定するのは、日報集計結果を月報、年報に持ち上げる際の集計方法です。例えば、SummaryType1をADDINGCOUNTとして積算値や回数を集計する場合、SummaryType2をTOTALとすることで、日報集計時はビットがONになった回数を求め、月報、年報の集計時にはON回数の合計を求めることができます。

[SummaryParam2]

 

上記で指定した集計方法により、必要に応じてパラメータを指定します。

 

[ReportHeader1]

 

日報に出力されるヘッダの1行目の文字列のデフォルト値を指定することができます。

 

[ReportHeader2]

 

日報に出力されるヘッダの2行目の文字列のデフォルト値を指定することができます。

 

[ReportHeader3]

 

日報に出力されるヘッダの3行目の文字列のデフォルト値を指定することができます。

 

[ReportHeader4]

 

日報に出力されるヘッダの4行目の文字列のデフォルト値を指定することができます。

 

 

 

hint

サマリアクションの各種設定ファイルの詳細については、「サマリアクションの設定ファイルとフォルダ構成」を参照してください。

 

hint

マスタファイルの記述に複数の言語を同時に定義したい場合(例えば、コメントに日本語と中国語を混在させたい場合など)は、ファイルの保存形式をUTF-8(BOM付)として保存するようにしてください。