集計のクオリティチェック

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集計のクオリティチェック

集計のクオリティチェックの設定パラメータ

集計のクオリティチェックの設定は、サマリマスタの集計ログセクションのパラメータで行います。尚、QualityCheckTypeFieldMasterパラメータを指定することにより、タグフィールド毎のクオリティチェックのタイプをタグフィールドマスタ側で個別に定義することができます。

 

 

■生データの件数チェック(QualityCheckRequiredRecordsパラメータ)

 

生データをもとに集計を行う集計ログセクションに、集計に必要な元データの件数をQualityCheckRequiredRecordsパラメータで定義します。この設定により、データ件数の不一致による不信頼値判定が行われます。

本パラメータは、生データをもとに集計を行う集計ログセクションのみに指定してください(例えば、集計ログセクション「RAW::DAY」による日報集計など)。

尚、本パラメータを定義しなかった場合、又は本パラメータに0を指定した場合は、生データの件数によるチェックは行われません。

 

<記述例>

QualityCheckRequiredRecords=3600

 

 

■集計時のクオリティチェックタイプの指定(QualityCheckTypeパラメータ)

 

集計時のクオリティチェックの処理のタイプは、QualityCheckTypeパラメータで定義します。本パラメータの設定により、集計対象データにNULL値や不信頼値が含まれている場合に、集計データを不信頼値やNULL値とすることができます。本パラメータは各集計ログセクションに定義することができます。

 

指定可能なクオリティチェックのタイプは以下のとおりです。

 

設定値

内容

NONE

クオリティチェックを行わない。

NULLTONULL

集計元データにNULL値が存在する場合はNULL値とする。

NULLTOBAD

集計元データにNULL値が存在する場合は不信頼値(*123など)とする。

BADTONULL

集計元データに不信頼値(*123など)が存在する場合はNULL値とする。

BADTOBAD

集計元データに不信頼値(*123など)が存在する場合は不信頼値(*123など)とする。

 

集計処理が行われる際は、本パラメータで指定した内容に従って判定が行われます。例えば、「NULLTOBAD」を指定した場合は、集計対象データに1件でもNULL値のレコードが存在する場合に、集計結果を不信頼値とします。

複数の条件を適用したい場合は、カンマで列挙して指定することができます(例:NULLTOBAD,BADTOBAD)。尚、「XxxTONULL,XxxTOBAD」のように複数の条件を指定した場合、両条件とも成立した場合は(NULLレコードが存在し、不信頼値も存在した場合)、XxxTONULLが優先されます。

 

<記述例>

QualityCheckType=NULLTOBAD

 

 

■集計時のクオリティチェックタイプをタグフィールドマスタで定義する(QualityCheckTypeFieldMasterパラメータ)

 

集計時のクオリティチェックのタイプの定義は、タグフィールドマスタでフィールド毎に個別に定義することもできます。タグフィールドマスタでクオリティチェックタイプを定義する場合は、まず、サマリマスタの各集計ログセクションにてQualityCheckTypeFieldMasterパラメータで、クオリティチェックタイプの定義を格納するタグフィールドマスタの列名を定義します。そして、タグフィールドマスタに先ほど指定した列名でクオリティチェックタイプ用の列を用意して、フィールド毎に個別にチェックタイプを定義します。尚、「QualityCheckType」と「QualityCheckTypeFieldMaster」の両方を定義した場合、タグフィールドマスタにクオリティチェックタイプを指定した行のフィールドは、タグフィールドマスタ側が優先されます。クオリティチェックタイプに空文字を指定した行のフィールドは、サマリマスタのQualityCheckTypeが採用されます。

 

記述例

QualityCheckTypeFieldMaster=[QualityCheckType1]

 

 

集計のクオリティチェックの設定例

以下は、集計のクオリティチェックの設定例です。

 

・RAWデータは1秒周期ロギングとする(1時間のレコード件数=3600件)。

・集計のクオリティチェックタイプはタグフィールドマスタで定義する。

・NULL値の表示を「***」とする。NULL値表示のカスタマイズについては「NULL値の表示方法をカスタマイズする」を参照してください。

 

サマリマスタ(※RAWデータが1分周期の場合の例)

[COMMON]

 : : :

StringOfNullDataForDisplay=***

StringOfNullDataForSubReportExcel=***

StringOfNullDataForSubReportCSV=***

 

[RAW]

 : : :

 

[RAW::DAY]

SummaryUnit=1HOUR

 : : :

QualityCheckRequiredRecords=3600

QualityCheckType=NONE

QualityCheckTypeFieldMaster=[QualityCheckType1]

 : : :

 

[DAY::MONTH]

SummaryUnit=1DAY

 : : :

QualityCheckType=NONE

QualityCheckTypeFieldMaster=[QualityCheckType1]

 : : :

 

[MONTH::YEAR]

SummaryUnit=1MONTH

 : : :

QualityCheckType=NONE

QualityCheckTypeFieldMaster=[QualityCheckType1]

 : : :

 

タグフィールドマスタ(例)

[Name],

[Tag],

[DataType],

[QualityCheckType1],

[TermOfValidity],

[DecimalNum1],

[SummaryType1],

[SummaryParam1],

[SummaryType2],

[SummaryParam2],

[ReportHeader1],

[ReportHeader2],

[ReportHeader3],

[ReportHeader4]

T000,

U01.F01.T000,

standard,

NULLTOBAD


0,

AVERAGE,

,

AVERAGE,

,

工場A,

1号線,

電圧,

V

T001,

U01.F01.T001,

standard,

NULLTOBAD


0,

AVERAGE,

,

AVERAGE,

,

工場A,

1号線,

電流,

A

T002,

U01.F01.T002

standard,

NULLTOBAD


0,

ADDINGCOUNT,

"1000000,IGNOREZERO",

TOTAL,

,

工場A,

1号線,

電力量,

kWh

 

 

(解説)各集計方法のクオリティチェック仕様

各集計方法のクオリティチェックの判定方法は以下のとおりです。

 

集計方法等

仕様

全ログセクション共通の仕様

 

集計期間中の全てのデータがNULL値だった場合、集計結果をNULL値とする。

 

生データからの集計ログ生成時

 

生データから集計ログを生成する際(例えば、集計ログセクション「RAW::DAY」による日報集計時など)、集計対象期間の生データのレコード件数が、当該集計ログセクションのQualityCheckRequiredRecordsパラメータで定義された件数と一致しなかった場合、集計結果を不信頼値(*123など)とする。

 

MIN

MAX

AVERAGE

TOTAL

RANGE

ADDINGTIME

ADDINGPLUS

 

クオリティチェックのタイプ

判定方法

NONE

クオリティチェックを行わない。

NULLTONULL

集計元データにNULL値が存在する場合はNULL値とする。

NULLTOBAD

集計元データにNULL値が存在する場合は不信頼値(*123など)とする。

BADTONULL

集計元データに不信頼値(*123など)が存在する場合はNULL値とする。

BADTOBAD

集計元データに不信頼値(*123など)が存在する場合は不信頼値(*123など)とする。

 

START

 

 

クオリティチェックのタイプ

判定方法

NONE

クオリティチェックを行わない。

NULLTONULL

集計元データの開始時刻のデータがNULL値の場合はNULL値とする。

NULLTOBAD

集計元データの開始時刻のデータがNULL値の場合は不信頼値(*123など)とする。

BADTONULL

集計元データの開始時刻のデータが不信頼値(*123など)の場合はNULL値とする。

BADTOBAD

集計元データの開始時刻のデータが不信頼値(*123など)の場合は不信頼値(*123など)とする。

 

END

 

 

クオリティチェックのタイプ

判定方法

NONE

クオリティチェックを行わない。

NULLTONULL

集計元データの終了時刻のデータがNULL値の場合はNULL値とする。

NULLTOBAD

集計元データの終了時刻のデータがNULL値の場合は不信頼値(*123など)とする。

BADTONULL

集計元データの終了時刻のデータが不信頼値(*123など)の場合はNULL値とする。

BADTOBAD

集計元データの終了時刻のデータが不信頼値(*123など)の場合は不信頼値(*123など)とする。

 

DELTA

 

 

クオリティチェックのタイプ

判定方法

NONE

クオリティチェックを行わない。

NULLTONULL

集計元データの開始時刻もしくは終了時刻のデータがNULL値の場合はNULL値とする。

NULLTOBAD

集計元データの開始時刻もしくは終了時刻のデータがNULL値の場合は不信頼値(*123など)とする。

BADTONULL

集計元データの開始時刻もしくは終了時刻のデータが不信頼値(*123など)の場合はNULL値とする。

BADTOBAD

集計元データの開始時刻もしくは終了時刻のデータが不信頼値(*123など)の場合は不信頼値(*123など)とする。

 

ADDINGCOUNT

 

 

クオリティチェックのタイプ

判定方法

NONE

クオリティチェックを行わない。

NULLTONULL

集計元データの開始時刻(※)もしくは終了時刻のデータがNULL値の場合はNULL値とする。

NULLTOBAD

集計元データの開始時刻(※)もしくは終了時刻のデータがNULL値の場合は不信頼値(*123など)とする。

BADTONULL

集計元データの開始時刻(※)もしくは終了時刻のデータが不信頼値(*123など)の場合はNULL値とする。

BADTOBAD

集計元データの開始時刻(※)もしくは終了時刻のデータが不信頼値(*123など)の場合は不信頼値(*123など)とする。

 

※開始時刻は前回値が存在する時刻とする。