[解説]監視システムの開発フロー

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[解説]監視システムの開発フロー

監視システムの開発フロー

FA-Panelを使った監視システムの開発作業には、エディタによる画面開発(Panel Editorでの画面作成)とサーバ側の設定作業(Panel Serverのタグ設定及び各種設定)に分けられます。

 

開発作業の流れは下図に示すとおりです。

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エディタによる画面開発

 

クライアント画面のエディタ(Panel Editor)による開発では、主に以下の作業を行います。

 

プロジェクトの作成
Panel Editorを使用して「プロジェクト」を作成していきます。「プロジェクト」とは、監視システムに必要となるPanel Editorで作成した画面などを保存する「クライアント設定ファイル」と、Panel Serverで作成する「サーバ設定ファイル」をまとめて管理するための管理単位です。尚、「フレームライブラリ」機能を利用して新規にプロジェクトを作成すると、監視システムに必要となる主要機能の一式が含まれたスケルトンプロジェクトを作成することが可能です。

 

監視画面の作成
Panel Editorを使用してグラフィック画面を作画していきます。FA-Panelの世界では、画面のことを「フォーム」と呼び、画面表示はフォーム単位に行われます。これを監視システムに必要となる表示画面単位に分けて作成していきます。画面上のグラフィック表示は、「部品ライブラリ」と呼ばれる部品や、ラベル/ライン/四角形/楕円などといった「コントロール」と呼ばれる最小単位の部品をフォーム上に貼り付けて「タグ」を設定することによって作成します(例えば、PLCの信号のON/OFFにより部品のランプ表示を赤/緑で点灯させる、等)。

 

メニューへの追加
作成したフォームを呼び出せる様にメニューへ追加します。
 

サーバの設定

 

サーバ側(Panel Server)の設定作業としては、主に以下の作業を行います。

 

PLCとの通信設定
PLCとの通信設定は「ユニット」と呼ばれる単位で行います。1ユニットが1台のPLCに相当し、複数のユニットを同時に設定することが可能です。このユニットに対して、接続するPLCの情報(ネットワークの識別や、PLCのアドレスなど)を設定します。
 

タグ登録
ユニットを登録したら、ユニットに「タグ」を登録します。タグは、FA-PanelとPLCとの間で信号を授受するために使われます。登録したタグが、PLC上のどのデバイスアドレスと対応付くのかを定義します。

 

各種機能の設定

 

監視システムで必要な機能の設定を機能毎に行います。

 

ランタイム実行

 

運用時は、サーバ、クライアントともにランタイム実行します。

 

サーバのランタイム実行
サーバのランタイム実行は、Panel Serverで行います。(Panel Server をランタイムモード(オンライン)にします)

 

クライアントのランタイム実行
クライアントのランタイム実行は、Panel Browserで行います。Panel Editorで作成した画面の「クライアント設定ファイル」をPanel Browserで開くことで、開発時に作り込んだグラフィック画面が表示されます。