SIMATIC S7-300/400/1200/1500 CPU付属ポート

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SIMATIC S7-300/400/1200/1500 CPU付属ポート

デバイス一覧

対応するデバイスは以下のとおりです。(デバイス一覧の見方については、こちらを参照下さい。)

デバイス

キーワード

先頭アドレス

説明

単位

読み

書き

デジタル入力

I

00000

10進数

8ビット

デジタル出力

Q

00000

10進数

8ビット

内部メモリ

M

00000

10進数

8ビット

タイマ

T

00000

10進数

ダブルワード

カウンタ

C

00000

10進数

ワード

データブロック

DB

00000

10進数 + ブロック数を指定

8ビット

 

attention

S7-1200/1500にはタイマ(T)及びカウンタ(C)が存在しないためアクセスできません。

 

接続例(S7-1500)

接続対象はS7-1500になります。Ethernet接続を行う場合の設定例です。

 

使用機種

項目

機種等

PLC

S7-1500 CPU 1511-1 PN (FirmwareV1.6)

通信ユニット

CPU 1511-1 PN

 

設定環境

項目

環境

OS

Windows7 Professional 64Bit

ツール

STEP7 Professional(TIA Potal V13 Update6)

 

設定詳細

項目

設定

設定項目

設定例

PLC側の設定

ツールで設定

IPアドレス

192.168.0.1



ポート番号

102(固定)



サブネットマスク

255.255.255.0

パソコン側の設定

ユニット設定

IPアドレス

192.168.0.2



ポート番号

自動(固定)



通信プロトコル

TCP/IP(固定)

※パソコン側の設定の大部分はユニット側の設定に合わせ込む形になります。

 

 


接続例でのPLC側の設定

「S7-1500」に設定を行います。設定はTIA(Totally Integrated Automation)Potalで行います。

 

1.S7-1500用のプロジェクトを起動する
新規のプロジェクトの場合は、「Device configuration」から使用するユニットを配置し、各種設定を行ってください。
c_plc_0809
 

2.Ethernetユニット(ここではCPU直結ポートを使用するためCPU)を選択し、プロパティを表示する
c_plc_0810
 

3.プロパティから「Ethernet addresses」を選択し、設定画面からIPアドレスを設定する
c_plc_0811
 

設定

設定内容

IP address

192.168.0.1

Subnet mask

255.255.255.0

 

4.「Protection」の設定を行う
c_plc_0812
 

設定

設定内容

Access level

Full access (no protection)

Connection mechanisms

チェックを入れる

 

 

5.コンパイルを行う
c_plc_0813
 
 

6.PLCに設定をダウンロードする
c_plc_0814
 

hint

CPUに設定をダウンロードするためには、「Online access」でEthernet ユニットを検索し、接続する必要があります。
c_plc_0815
 

 


接続例でのパソコン側の設定

Serverアプリケーションを用いて、通信設定を行ったPLCと接続を行います。

 

1.ツリーの「Application」-「Driver」を右クリックして、ドライバの追加を選択する
 

2.表示されたドライバ一覧から以下のユニットを選択し、追加を行う
c_plc_0816
 

3.追加されたユニット(U01)のプロパティを開き、通信設定をクリックする
c_plc_0817
 

4.「パソコン側設定」で以下のように設定を行う
c_plc_0818
 

設定

設定内容

パソコンIPアドレス

192.168.0.1

パソコンポート番号

自動(PLC側で通信相手のポートを指定できないため自動)

 

5.「ユニット側設定」で以下のように設定を行う
c_plc_0819
 

設定

設定内容

ユニットIPアドレス

192.168.0.1

ユニットポート番号

102(相手先ポートは指定できないため、デフォルトの102を使用する)

 

6.「ピングテスト」を選択し、ピングが正常に通るか確認を行う
「Ping test is success~」といったメッセージが表示されれば、テストはOKです。
 

7.通信詳細の「通信詳細」から「CPU Slot」を環境に合わせて設定する
c_plc_0820
 

設定

設定内容

CPU Slot

1(環境に合わせて設定)

 

S7-300/400の場合:「2」

S7-1200/1500の場合:「1」

 

8.接続テストを行い、接続確認を行う
c_plc_0821
 
「接続OK」といったメッセージが表示された場合、接続確認OKとなります。
 
 

接続例(S7-300)

接続対象はS7-300になります。Ethernet接続を行う場合の設定例です。

 

S7-300/400はSTEP7(TIA Potal V13)を使用して設定が可能です。

一方で、使用する型番が古いものである場合、STEP7(TIA Potal V13)が対応しておらず、SIMATIC Managerを使用する必要があります。本設定例はSIMATIC Managerを使用する場合ご参考ください。

 

使用機種

項目

機種等

PLC

S7-300

通信ユニット

CPU 315-2 PN/DP

 

設定環境

項目

環境

OS

WindowsXP Professional 32Bit

ツール

SIMATIC Manager Ver505.100

 

設定詳細

項目

設定

設定項目

設定例

PLC側の設定

ツールで設定

IPアドレス

192.168.1.100



ポート番号

102(デフォルトポート)



サブネットマスク

255.255.255.0

パソコン側の設定

ユニット設定

IPアドレス

192.168.1.1



ポート番号

自動



通信プロトコル

TCP/IP

※パソコン側の設定の大部分はユニット側の設定に合わせ込む形になります。

 

 


接続例でのPLC側の設定

「S7-300」に設定を行います。設定はSIMATIC Managerで行います。

 

1.「SIMATIC Manager」を起動し、メニューより「File」-「New」を選択し、以下の「New Project」画面を表示する
c_plc_0586
 

2.プロジェクト名、作成する場所を設定し「OK」ボタン押下により新規プロジェクトを作成する
 

3.ツリービューに表示されたプロジェクト名を右クリックし、「SIMATIC 300 Station」を選択し新規オブジェクトを作成する
c_plc_0587
 

4.ツリービューに表示された「SIMATIC 300」を選択し、左ビューに表示される「Hardware」をダブルクリックすると、「HW Config」画面が表示される
c_plc_0588
 

5.表示された「HW Config」画面の「Hardware Catalog」より「Rail」を追加する
c_plc_0589
 

6.「Hardware Catalog」より電源ユニット(例では「PS 307 2A」)を追加する
c_plc_0590
 

7.続いて、「Hardware Catalog」よりCPU(例では「CPU 315-2 PN/DP」)を追加する
c_plc_0591
 

8.Ethernet I/FをもつHardwareが追加された場合、以下の「Ethernet interface」設定画面が表示する
 

9.PLCのIPアドレス、サブネットマスク等を設定する
c_plc_0592

 

設定

設定内容

IP address

192.168.0.100

Subnet mask

255.255.255.0

 

10.「Subnet」を作成するため、本画面の「New」ボタンをクリックする
 

11.表示された「New subnet Industrial Ethernet」設定画面で、サブネットの名前等を設定する
c_plc_0593
 

12.「OK」ボタンをクリックし、「Ethernet interface」設定画面に戻り、「OK」ボタンをクリックする
 

13.全ての設定が完了した後、PLCへ設定をダウンロードし、反映させる
c_plc_0594
 

 


接続例でのパソコン側の設定

Serverアプリケーションを用いて、通信設定を行ったPLCと接続を行います。

 

1.ツリーの「Application」-「Driver」を右クリックして、ドライバの追加を選択する
 

2.表示されたドライバ一覧から以下のユニットを選択し、追加を行う
c_plc_0595
 

3.追加されたユニット(U01)のプロパティを開き、通信設定をクリックする
c_plc_0596
 

4.「パソコン側設定」で以下のように設定を行う
c_plc_0597
 

設定

設定内容

パソコンIPアドレス

192.168.1.1

パソコンポート番号

自動

 

5.「ユニット側設定」で以下のように設定を行う
c_plc_0598
 

設定

設定内容

ユニットIPアドレス

192.168.1.100

ユニットポート番号

102(相手先ポートは指定できないため、デフォルトの102を使用する)

 

6.「ピングテスト」を選択し、ピングが正常に通るか確認を行う
「Ping test is success~」といったメッセージが表示されれば、テストはOKです。
 

7.接続テストを行い、接続確認を行う
c_plc_0599
 
「接続OK」といったメッセージが表示された場合、接続確認OKとなります。
 

 

データブロック(DB)へのアクセスについて

データブロック(DB)を使用する場合、直接アドレスを指定する形となります。S7-1200/1500を使用する場合、シンボル名などでアクセスすることは出来ないため、オプティマイザを解除する必要があります。

解除方法は、対象のDBのプロパティを開いて「Optimized block access」のチェックを外してください。

 

c_plc_0805

 

hint

S7-300/400を使用する場合、オプティマイザブロックアクセス機能がないため、本設定は必要ありません。

 

hint

本設定は使用するDBごとに設定が必要です。例えば、DBが2つあり、どちらへのアクセスも必要である場合は、両方のDBに対して、本設定を行う必要があります。

 

 

Protection設定について

S7-1200/1500はProtectionの設定を行う必要があります。本設定を行わない場合、外部SCADAなどからアクセスを行うことができないため注意してください。

 

設定は、CPUのプロパティから「Protection」を選択し、以下の項目を選択してください。

c_plc_0806

 

 

設定

設定内容

Access level

Full access (no protection)

Connection mechanisms

チェックを入れる

 

 

CPUスロット番号について

シーメンスPLCと通信を行う場合、ラック番号とCPUスロット番号を指定する必要があります。これらの情報はツール上から確認することができます。

 

例)S7-1500の場合、「Device Configuration」から確認する

c_plc_0807

 

Serverアプリケーション側は通信ドライバの「通信設定」-「通信詳細」-「その他詳細設定」からラック番号とCPUのスロット番号を指定します。

 

c_plc_0808

 

hint

「CPU Slot」の設定は、通常構成の場合、以下の通りになります。

S7-300/400「2」

S7-1200/1500「1」