[解説]サマリ機能の概要

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[解説]サマリ機能の概要

サマリアクションの概要

サマリアクションはVer5(バージョン5)から新たに追加された機能の一つであり、ロギング機能とレポート集計機能(日報・月報・年報など)の両機能を合わせ持った強力なロギング/集計機能です。Ver4(バージョン4)の機能では、CSVなどへのロギング処理(ロガーアクション)と、日報集計処理(日報月報年報アクション)はそれぞれ独立した別々のアクションとして機能提供されていましたが、サマリアクションを利用することによりこれらの機能を統合することができます。

 

サマリアクションのレポートの集計処理は、アクションの内部で集計タイミングを自動的に判断して集計処理が行われ、レポートの集計単位としては、日報の場合は時間単位(*24時間)、月報の場合は日単位(*1ヶ月)、年報の場合は月単位(*12ヶ月)であり、集計単位内での最大値、最小値、平均値、合計値、データ件数、積算値、などを求めることができるほか、日、月、年の他にも、例えば10秒毎、10分毎、30分毎などのように、より柔軟な集計オプションを指定することが可能となっています。また、レポートの印刷については、FA-Panel側での定刻イベントなどによる自動印字の他、クライアント画面からの要求によって任意のタイミングで手動印字することが可能です。

 

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「サマリアクション」はVer5(バージョン5)で追加された新機能です。サマリアクションは従来のロギング機能(ロガーアクション)と日報月報年報アクションが統合されたアクションですが、ロギングだけを行いたい場合には、従来のロガーアクションの利用によってもロギングを行うことができます。

ロギングを行う際に、ロガーアクションとサマリアクションのどちらのアクションを利用すべきかの選択判断としては、集計を伴わない単なるロギング処理の場合や、ミリ秒単位での高速のロギングを行う必要がある場合などにはロガーアクションを利用し、日報集計などのレポート集計機能を伴う場合には、サマリアクションの利用を推奨いたします。両アクションの仕様差の比較については、各アクションのマニュアルに記述されていますので、そちらを参照してください。

 

サマリアクションのマスタ定義

サマリアクションの動作設定は、いくつかのマスターファイルに対して定義します。

 

サマリマスタの主要マスターファイル

 

サマリマスタ設定ファイル

:master.txt

タグフィールドマスタ

:fieldmaster_tag.csv

計算フィールドマスタ

:fieldmaster_calculation.csv

レイアウトマスタ

:layoutmaster.xls

レポートマスタ

:reportmaster.txt

 
サマリ設定ファイル一式

 

※ここでのファイル名は本トレーニングで実際に使用している名称です。

 

各マスターファイルは概ね以下のような役割を持っています。

 

サマリマスタ
「サマリマスタ」は、サマリアクションの基本動作を定義する最も重要な設定ファイルです。このファイルに、ログデータの保存場所、ログデータのファイル名、1つのDBの最大列数、生データの保存期間などの基本情報を定義します。
 

タグフィールドマスタ
ロギング対象とするタグの定義は、「タグフィールドマスタ」に対して設定を行います。このファイルでは、サマリアクションがロギングに含めるタグパス、フィールド名、日報集計時の集計方法(平均、最大、合計、etc)などを定義します。
 

計算フィールドマスタ
フィールド同士の演算定義を設定する場合は、「計算フィールドマスタ」の設定を行います。サマリアクションでは、フィールド同士を自由に演算して結果を集計ファイルに含めることができます。例えば、TAG1とTAG2がロギングされた列同士を加算してCAL1という列に結果を求める等が可能です。フィールド間の演算を行わない場合は、特に定義する必要はありません。
 

レイアウトマスタ
レポートの印字フォーマットはExcelファイルそのもので定義することができます。罫線や網掛けなどのレポートの書式をExcelで自由にレイアウトし、集計データを表示したいセルにレポートと連動するためのキーワードを埋め込みます。このExcelファイルのことを、「レイアウトマスタ」と呼びます。複数の書式を定義する必要がある場合は、ルールに従って複数のシートに分けてレイアウトを定義することで対応が可能です。
 

レポートマスタ
レポートの印字フォーマットの列の並び順の定義、タイトル名、レイアウトマスタのどのシートを用いて印字するのか等の情報を、レポートマスタに定義します。このファイルについては事前にファイル内容を編集して定義しておく以外にも、クライアント画面のサマリの設定画面(標準サンプルとして提供)から運用時に自由に変更することも可能です。つまり、レイアウトの変更を、運用中にPanel Serverを停止することなく対応することができます。