デマンド連動制御の構築について

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デマンド連動制御の構築について

デマンド連動制御の考え方

デマンド監視によって生成された警報の発生をトリガとして、連動制御を構築したいケースがあります。

 

連動制御の処理方式としては、以下の方法が考えられます。

 


処理方式

構築例

例1

連動制御をPLCなどの下位側制御機器に行わせる。

 

デマンド設定のデマンド警報タグにPLCデバイスタグを指定し、デマンド警報の検出状況をPLCに書き込む。

PLC側にラダーロジックなどで制御ロジックを構築し、PLCデバイスタグをトリガとして制御処理を実行するようにする。

 

例2

連動制御をPanel Serverの「スクリプトVer2」アクションで行う。

デマンド設定のデマンド警報タグにメモリデバイスタグを指定し、デマンド警報の検出状況をタグに書き出すようにする。

デマンド連動制御のための設定画面をPanel Editorで作成し、制御のためのパラメータ設定(制御グループ、連動して起動/停止させる機器の発停タグなど)をPanel Browserの画面から行い、設定値をファイル(CSVなど)に保存できるようにする(*1)。

連動制御の処理ロジックを、Panel ServerのスクリプトVer2アクションで実装する。スクリプトからはこの設定ファイル(CSV)を読み込み、デマンド警報タグをAddTagしてTagValueChangedイベントなどを介してデマンド警報状態を受け取り、イベント発生後の処理(機器の発停タグへの書き込みなど)を行う。

 

(*1)

制御の設定を手動でファイルなどに行う場合や、スクリプトのロジック内で対象の機器(発停タグ)を決め打ちする場合などは、設定画面の作りこみは不要。

 

例3

連動制御を外部アプリケーションで行う。

 

デマンド設定のデマンド警報タグにメモリデバイスタグを指定し、デマンド警報の検出状況をタグに書き出す。

Visual Studio.netなどの開発言語により、連動制御の処理ロジックを外部アプリケーションとして構築する。外部アプリケーションからはIPLinkを利用してデマンド警報タグにアクセスしてデマンド警報状態を受け取り、外部アプリケーション側で制御ロジックを実行する(*2)。

 

(*2)

IPLinkを利用することで、外部アプリケーションからタグの読み書きができます。制御ロジックからの機器の発停出力についてもPanel Serverのタグを介して行うことができます。

 

 

 

hint

Panel Browserのクライアントアプリケーションとして制御ロジックを実装する事も可能ではありますが、クライアントが複数台で運用された場合の配慮や(同時に複数のクライアントで同じロジックが実行されないように工夫する必要がある点)、Panel Browserが意図せず終了された場合のリスクもあるため、推奨できません。システムに常駐させて動作させるロジックの実装には、「スクリプトVer2」アクションを利用してください。同アクションはPanel Server上でスクリプトによるロジックを動作させることがでる機能です。